3月3日に合同自主トレ開始。4日はラミレスも合流
元気な姿で合同自主トレに取り組む選手たち(3月4日、富博記念公園野球場) アレックス・ラミレスの入団で、注目度がグンと上がっている群馬ダイヤモンドペガサス。今季は、ラミレスのほか、昨季のホームラン王・カラバイヨ、アメリカ独立リーグから復帰した井野口祐介や、高知ファイティングドッグズ(四国・九州アイランドリーグ)とアメリカ独立リーグで3割の打率を誇った経験のある西本泰承と、実力ある打者がそろった。昨季よりもチームの打率がよくなることは確実だ。
捕手も、2008―11年までチームに在籍し、12年に育成枠で阪神に入団した廣神聖哉が今季戻ってきたことで、投手陣の力を引き出せるようになる。軟式の日本代表を経験しながら昨季、硬式に転向した土屋旭宏も力をつけてきているため、ポジション争いも熾烈になろう。
投手陣は、町田翔司、堤雅貴、栗山賢の3人の先発が確実。日々のトレーニングにハードに取り組む町田が頭角を現してきている。堤も昨季はケガにより練習生からのスタートだったが、今季はケガも完治し、ベストな状態でシーズンを迎えている。
若手が多く経験不足が否めなかった昨季から戦力を各段に上げたペガサスは、4月9日(水)の読売ジャイアンツ(ファーム)戦で今シーズンのスタートを切る。昨季は戦力的にみても厳しかったリーグ優勝に今季は期待が持てそうだ。
下記に、3、4日の両日に聞いた選手のコメントを掲載。
●宇佐美司(捕手) 2月27日までロッテのキャンプに手伝いに行って刺激を受けた。NBPの練習は量より質だった。キャンプに参加して、自分もこうした方がいいと思うようになった。声のかけ方など、ピッチャーがどうしたら投げやすいかを学んだ。
ロッテのキャンプに参加して印象に残った投手は、今季入団した鹿児島情報高の二木康太投手。キャッチャーの後ろで投げる球を見ていた時はそんなに球が速いと感じなかったが、実際に受けてみると球がすごく速くて、しなりが良く、バッターの手元で伸びる球だった。見ているのと受けているのではまったく違っていた。昨年は1年目だったので、(遠慮があり)元気がなかったが、今季は積極的に声を出してやっていきたい。
(3月3日)
●土屋旭宏(捕手)(今季はNBPドラフトの育成枠で阪神に育成枠で入団した廣神選手が戻ってくるなど、ポジション争いが熾烈になったことに)気にはしていない。自分はやるべきことをやるだけ。目標は1試合1試合全力を尽くすこと。
(3月3日)
●萩島寿哉(内野手)(ポジション争いが熾烈になったが)試合に出られるように頑張る。ラミレスが入って、学べるものは学びたい。今日、内野に転向するように言われた。目標は打率4割。不可能な数字だと思うが、この数字を胸に頑張りたい。
(3月3日)
●大松陽平(外野手)目標は優勝! 今季は自分の持ち味を出して、ファンの皆さんに僕が出ることで期待を持ってもらえるような選手になりたい。目標はカラバイヨが昨季獲った本塁打17本を超えること。本塁打20本以上が夢。
(3月3日)
バッティング練習にも気合が入る大松(3月4日、富博記念公園野球場)●廣神聖哉(捕手)僕が以前にいたときとはメンバーも替わって、どういうチームかまだよくわからない。自分はまず正捕手のポジションを獲って、チームの大きな柱にならないといけない。自分の実力がどこまで通用するのかを見極めたい。
(阪神では)自分の弱さが身に染みた。弱い自分を思い知った。上手くいかない時に落ち込んでいる期間が長すぎた。もう一度NPBに戻りたい。
今季はどこまで結果を出せるか。数字でいったら打率は3割超え。今までより良い結果を出せるように、前の自分をしっかり超える。キャッチャーとして成長したい。
(3月3日)
●川尻哲郎監督みんな元気そうにケガなく(今日の練習に)来てくれてよかった。オフの期間に体づくりをしっかりしてくれたと思う。今日合同自主トレに参加したのは25人。ラミレスは明日来る予定。彼が来てくれたことで選手たちの刺激になるし、ファンの人たちも増える。試合を観た人たちが喜んでくれればいい。
開幕戦は巨人ファームとの試合になるが、その後新潟との4連戦が待っている。ピッチャーのローテーションをどうしようかと考えている。先発を4人揃えなければならないが、今決まっているのが、堤、栗山、町田の3人。あと一人を考えている。今季は三田をキャッチャーに転向させる。
(3月3日)
●アレックス・ラミレス(コーチ/外野手)【全体練習が終わった後に選手たちにかけた言葉】全体的によかった。これから少しずつ上げていく。大事なのはローテーションをつくって、毎日同じことをしっかりやっていくことが大事。なかなか全員を見てあげることができないが、しっかり時間を作ってみてあげたい。質問があったら、躊躇せずにどんどん僕に聞いてくれ。
今日練習を見ていて、可能性がある選手がいた。思ったよりもレベルが高かった。みんなの手助けをしたい。
(3月4日)
投手陣のピッチングを見守るラミレス(3月4日、富博記念公園野球場)
ラミレスが、新加入の安田権守にバッティングフォームの指導(3月4日、富博記念公園野球場)●堤雅貴(投手)やっと始まったという感じ。シーズンが終わってから7キロ増えて、現在は90キロ。これから絞っていく。体重を増やしたのは、球に安定感を出すため。ケガも完全に治ったので、今季は言い訳ができない。昨季は負け続けたので、今季はできるだけ勝ちたい。ラミレスの加入はチームにとってプラスになるし、群馬全体が盛り上がる。昨季のチームと比べて、今季はバッティングに関してはすごくレベルが上がっている。井野口さん、西本さんもベテランの域。去年のチームは若かった。勢いの乗ればいいが、ベテランの安定感が足りなかった。今季は戦力としてかなり良いと思う。
(3月4日)
キレのある球で川尻監督とラミレスを満足させた堤(3月4日、富博記念公園野球場)(取材/星野志保)
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